蒼穹のファフナー

冲方丁が絡んでいるというので見始めたテレビ東京の深夜アニメ「蒼穹のファフナー」だったが、少なくとも出だしは「ガンダムSEED」の絵で「新世紀エヴァンゲリオン」をやりましたという趣向。エヴァは許す。しかし、SEEDは(お話としては面白いとは思うものの)はっきり言ってあの絵が… 案の定、ファフナーのキャラクターも脇役となると誰が誰なんだか見分けがつかず、いまだに登場人物の相関関係が把握できない。小学5年生の娘ときては3話あたりで見るのを諦めてしまい、何を思ったか取り溜めてあった「未来少年コナン」を見始める始末。曰く「昔のアニメは面白かったんだねぇ…」 …返す言葉もなかった…
が、しかし、何時、どう化けるか分からないのがアニメである!(←ホントか?)
のぞみを捨てずに見続けていたら、前回は少し好かった。病弱なお嬢様キャラが早々に敵と戦って自爆してしまうという愕然とするような展開もさることながら、あの「絵」が… 蒼穹に向かってどこまでも垂直に伸びてゆく真っ白な航跡! 美しさが絶望を掻き立て、その絶望が更に美しさを止揚してゆく… 「みんな死にます…」という冲方丁の不気味なコメントが突如として生々しく脳裏に甦ってくる。そうか、みんな死ぬのか… これはひょっとしてひょっとするかも…
冲方丁は時としてあまりにもロジカルにきれいにまとめすぎてしまうときがあってそれがちょっと心配といえば心配なのだけど、とにかく、私はあの「絵」を信じたい…