2003-11-01から1ヶ月間の記事一覧

第一期作品群の特色

第二期に属する「pink」や第三期に属する「リバーズ・エッジ」「ヘルタースケルター」「うたかたの日々」等の世評の高い長編作品から入った読者がいきなりこうした初期作品を読んだら、戸惑いを覚え、おそらく、落胆することでしょう。期待したものとは…

特色あるデビューの道

かつて女性のマンガ家というものは、ほぼ例外なく「少女マンガ家」であり、中学か高校時代ぐらいから投稿を始め、高校卒業とともに上京してデビュー、特定出版社のお抱え作家としてキャリアを積み重ねて行くというパターンが典型的だったと思いますが、岡崎…

第一期の時代区分と作品

先に書いたように「漫画ブリッコ」1983年6月号に「ひっばーじん倶楽部」で登場してから1988年6月に「平凡パンチ」で「ジオラマボーイ パノラマガール」の連載を終えるまでのおおよそ5年間をとりあえず第一期と考えてみます。 具体的な作品で言え…

三つの時代区分

あくまで私見ではありますが、岡崎京子の作家としての経歴は次の三つに区分できるのではないでしょうか?第一期: デビュー前後から「pink」直前まで。プロ作家として見た場合は1983年の「漫画ブリッコ」でのデビューから1988年の「ジオラマボー…

岡崎京子の変身

「栴檀は双葉より芳し」とは言うけれど、岡崎京子ほどその言葉にふさわしくない人はいないのではあるまいかと、しみじみと思うのです。はっきり言って、出発点において、岡崎京子はたいした作家ではなかった。いかにも小さい。日常の細々したことを気の向く…