中古市場を壊滅させる「電気用品安全法」の衝撃

2001年以前に製造されたAVアンプやシンセサイザーなどが、4月以降、販売できなくなる。「電気用品安全法」が本格施行されるためで、中古販売店は対応に追われ、愛好家も嘆いている。

自分は「愛好家」ではないけれど、いささか唖然とするような話。
でも電気製品の安全性を高めるためにはしかたがないのかな、下手をすると人命にもかかわるし…と、いったんは納得しかけたのだが、よく読んでみたら、そうではないのだ。

つまり、PSEマークがない製品でも、旧法に適合していれば、安全性は国によって担保されていることになる。それでも旧法時代の製品の販売を禁止するのは、「市場にいろいろなマークの製品が混在するのは好ましくない」(経産省)ためだという。

そんなマークのことなんか誰も気にしてないよ!
役所のコメントがこれまたふるっている。

「中古品販売事業者の方やAVマニアの方が困っていらっしゃるのは承知している。しかし製品が法律の対象となっている限り、ご理解いただくしかない」(経産省

テメェーは法律に「死ね」と書いてあったらおとなしく死ぬのかよ?
何のためのための法律なんだよ?
経済産業省というのは「産業」の育成・振興のために存在しているのかと思ったが、そうではなく、ただ単に「産業」を「支配」したいという「小役人」の「欲望」を実現するための「権力装置」に過ぎなかったらしい。自分たちの「支配欲」が満たされれば「産業」などどうなってもいいのだ。にわかには信じがたい話だが、実際に行われていることを見る限りでは、そう考えるしかないではないか?
ニッポンは訳の分からない国だ…


▼参考リンク

法施行以来、経産省は官報のほかに各メーカーや業界団体に冊子を配るなどしたという。「物の流れとともに情報が伝わると考えていたが、伝えきれなかったのは否めない」と釈明している。

この記事を見る限りでは告知のしかたにも相当問題があったみたい。「官報に告知した」って、「銀河ヒッチハイクガイド」銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)かよ!…(←また訳の分からんSFネタをやってしまった…)*1


PSE法緩和を求める署名活動

2001年より前に製造された電気製品などの販売を禁止する電気用品安全法の対象機器の緩和を求め、松武秀樹氏や坂本龍一氏ら電子音楽家が署名活動をWebサイトで始めた。

やっぱり署名しようか? 本当はこういうのは趣味じゃないんだけど…

*1:と書いてこのまま放り出しておくのも不親切なので一応解説しておきます。「銀河高速道路を建設するのでこれから地球を取り壊します。住民の方は至急立ち退いてください」と銀河中央政府から通告を受けて地球は大混乱。「何でこんなことを突然?!」と抗議する地球人に向かって銀河政府のお役人は胸を張って答えたそうです。「もう何万年も前から銀河中央の役所の掲示板にはきちんと掲示してありました」…記憶に頼って書いているので細かい点は食い違っているだろうけれど、大筋としてはこんな話。もちろん地球は有無をいわさず取り壊され世界は滅んだ。「ニッポンは訳の分からない国だ…」と書いてみたものの、こんなギャグが通じるところをみると、「役人」のやることは洋の東西を問わず同じなのかもしれないが、だからといって、イイのかよ、こんなことで?