電子マネー、いよいよ普及本格化?

国内に流通している硬貨が初めて前年比で減少した。日本銀行が4日発表したマネタリーベース(市中の現金量)統計によると、3月中の硬貨の平均残高は4兆4521億円で、前年同月を0.04%下回った。前年実績割れは公表を始めた71年以来初めて。電子マネーの普及で電車利用や買い物で小銭が使われなくなったためらしい。

今度こそ電子マネーが本格的に普及し始めたということだろうか? 世の中の「風景」が変わり始めるのかもしれない。やがては「お金の実物」なんて見たことがないという人たちが出てくるようになったりして…
それにしても「小銭が使われなくなったためらしい」って、政府や日銀は電子マネーの発行残高を把握する手段を持たないということだろうか? 「硬貨」の代用にしか使われていない今でこそ、その残高はたかだか4兆円程度で経済的影響は微々たるものだろうけど、電子マネーの使用範囲が今後どんどん増えていったらどうなるのだろうか? 見えない部分が大きくなっていったら政府・日銀は政策決定基盤を失うことになるんじゃないだろうか? これってもしかしたら大変なことなんじゃないだろうか? 「貨幣の発行を政府が独占しなければならない理由はない。個人が自由に発行すればいいのだ」というハイエクの主張を思い出す。こうして世の中はますます完全な「自由市場経済」へ近づいてゆくのだろうか… …と、しばし「妄想」。