有川浩「図書館戦争」

図書館戦争

図書館戦争

今回の作品を作者自ら「月9連ドラ」路線と名付けているが、それでいいのだ。やはり有川浩は「怪獣」が出てこない方がいい。こういうのが読みたかったのだ。ただそうなると欲が出てくるのか、今度はキャラクター設定が悪い意味で「漫画的」で薄っぺらに思えてくる。「怪獣」が出てこなくなって、より「現実」に近づいた分、それにふさわしい「リアル」さを登場人物に求めてしまうのだろうか… でも、有川浩だったら今後何とかしてゆくに違いない。
いずれにせよ、有川浩の前途には人気作家としての輝かしい未来が待ち受けている可能性が高い!…かも。


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