古橋秀之は「未完の大器」? 「IX(ノウェム)」
- 作者: 古橋秀之,松竜
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2003/02
- メディア: 文庫
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古橋秀之総チェック実施中。今回は古代中国を舞台にした伝奇小説みたいな話。(古橋秀之に言わせると金庸という作家に代表される中国「武侠小説」っぽい感じなんだそうだが…)意外と面白くどんどん読み進めていったら殆どの伏線が未解決のまま最後のページにたどり着いてしまったので呆気にとられる。要するにまた「未完」だった。こうなると「病気」である。「未完の病」みたいな感じ。どのような事情があるのか知らないが、こんなに未完比率が高いと問題ではないかと思う。
- 「ブラックロッド」シリーズ
- 一応終わっているが、未解決の伏線が残されており、いつでもシリーズ再開が可能な形。
- 「サムライ・レンズマン」
- 明らかにシリーズ第一巻の終わり方で、当然続きがあるはず。
- 「タツモリ家の食卓」
- 一応一区切り着いているが、まだまだ中心的な伏線もたっぷり残っていてお話はまだまだ続く。
- 「ソリッドファイター」
- シリーズの冒頭部分を書いただけ。実質的に「第一巻」の終わりにすらたどり着いていない感じで終わっている。伏線が殆ど解決されていない。(岳神隆子先生の正体はなんなんだよ?!!)しかも、もう十年近く放置。
昔の伝奇小説の大家ってそんな作品の書き散らし方をした人が結構いたような気がするけど… ううん、いいのかなぁ、古橋秀之の場合? そんな消費のされ方をしてしまっていいんだろうか?
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