海老名駅→相模川河口→新逗子駅

逗子マリーナより鎌倉沖を望む
激しい渇きに襲われて水をがぶ飲みするのだが、飲んでも飲んでも渇きはおさまらない。それどころか飲めば飲むほど渇きはますます激しくなって行く…
喩えていうなら、去年の八月末からこの五ヶ月ばかりの自分の状態がそれだ。
サイクリングへの「渇き」がおさまらない。走っても走っても走ることに対する渇望はおさまらず、むしろ、走れば走るほど渇きはかえって激しくなって行く…
どうしてこんな気持ちになるのか自分でも分からない。多分一種の逃避行動だろうということぐらいは見当が付くが、それをいちいち細かく自己分析しても分かりきった結果が出るだけであまり意味がないような気がする。それよりも今は渾々と涌き上がってくるこの衝動に身を任せて、いったい自分が何処へ連れて行かれるのか、確かめてみたいような気がする…
というわけで今日も海老名から相模川河口を経て逗子まで、神奈川県中央部をL字型に走り回った。


夕方、逗子マリーナにたどり着く。
海を眺めていると、サーファーが一人、オールを漕いで沖へと乗りだしてゆく姿が目に留まった(冒頭の写真)。もうすぐ陽も沈もうという時刻で、じっとしていると身体の芯まで凍り付いてしまいそうなほど寒い。こんなときに単身沖へと乗りだしてゆくなんて正気の沙汰とは思えない無謀な行為だが、ふと、このサーファーも自分と同じ種類の衝動に駆られているのだということに思い当たった。
自分が走れば走るほど走ることへの渇きに苦しめられるように、目の前で沖へと乗りだしてゆこうとしているサーファーも乗れば乗るほど波に乗ることへの渇きに苦しめられてゆくのだ。
何だ、同じじゃないか、自分たちは…と、思いもかけない親近感を覚える。*1
…それにしても、いったい自分たちは何処へ向かって行こうとしているのだろう?

写真日記

*1:サーフィンとサイクリングとではカッコ好さが全然違うじゃないか、と突っ込まないこと。